10月30日夜にJR北海道の列車とクマが衝突する事故があり、乗客は約7時間にわたり車内に閉じ込められました。
一体何があったのでしょうか。
トラックの荷台に横たわるクマ。
事故の衝撃を物語っています。
事故があったのは、JR根室線の野花南駅と富良野駅の間です。
10月30日午後11時25分ごろ、滝川発・富良野行きの1両編成の普通列車がクマと衝突しました。
クマが車両の下に巻き込まれ生死がわからず安全が確認できないため、列車は運行を停止しました。
乗客5人は夜が明けてクマが死んでいるのが確認されるまで、約7時間にわたり車内で過ごしました。
午前6 時30分ごろ、列車から乗客がゆっくりと降りてきました。
乗客にケガはなく、安全を確認した後にタクシーに乗り換えて富良野駅へ移動しました。
「災難だった。シカか何かとぶつかったのかなと思った」(乗客)
「『ドン』と衝撃があり、下から『ダンダン』と突き上げられた感じ。暖房が壊れたようで、寒かったのが少しきつかった。JR北海道の乗務員が、毛布を配るなど気を使ってくれたので感謝している」(乗客)
JR北海道によりますと列車とクマの衝突事故は、この3年は年間40件以上と高止まり傾向となっているといい、頭を悩ませています。
今回の事故の影響で快速列車を含む7本が運休し、2本に2時間以上の遅れが出ました。
10月に起きたクマと列車の主な衝突事故を見ると、3日にJR宗谷線で約13時間立ち往生しました。
7日にはJR根室線で列車5本が運休。23日にはJR石勝線で特急5本が最大2時間の遅れ。
26日にはJR石北線で特急と普通列車ら最大2時間の遅れが生じています。
JRによりますと、旭川方面や道東方面での衝突が多いということで、2022年は全部で45件の事故が起きているということです。
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